[コメント] 奇跡の2000マイル(2013/豪)
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刈谷日劇さんの「家族旅行の参考に(ならない!)映画特集」で『コン・ティキ』と二本立てで上映で2本とも鑑賞。どちらも実際に長い長い旅をした人の実話の話。
オーストラリアの砂漠を2000マイル(約3000キロ)を4頭のラクダと愛犬との旅。
『わたしに会うまでの1600キロ』みたいに「自分探し」的な話だが、かなりハードだ。近寄ってくるマスコミやカメラを構えた旅行者たちがじっさいにウザくみえる。
といっても、主人公ロビンに感情移入はなかなかしづらい。他人とわいわい騒ぐのが苦手なのはよく判る。世間に背を向け、独りでいることのほうが気楽だし、その自分の世界に他人に踏み込んできてほしくない。それでも時々、さみしくなって、寄り添ってほしくて。ちょっときまぐれな猫みたいだ。
さみしくなって、カメラマンの彼を求めるが、次の朝には、もう変わっている。彼の戸惑いは気の毒だ。中盤あたりまで、彼はなかなかロビンに心を開いてもらえない。
しかし撮影はかなりハードだと思う。まずラクダを手なずけなければ始まらない。史実に沿った話だとは思うが、ラクダの世話をするシーンから、ラクダとの「交流」を兼ねているんでしょうね。
なんでもこの映画の前に、この原作の話の映画化が何度もあったが、実現しなかったらしい。実際に2000マイルを旅するわけではないが、撮影のためだけでも、かなり過酷な環境の下、長時間歩かねばならなかったはずだ。それもラクダに乗ってではなく、自分の足で。暑いからか、かなり薄着。下着姿にパレオか何かを巻きつけただけ。日焼けが大変なはず。せめて帽子はかぶったほうが。
ミア・ワシコウスカは、ほかの女優さんたちと違い、なかなか「親しみづらい」孤高な雰囲気がある。この映画では「何のために」旅をするのか?というのが見えづらい。「自分探し的な」と書いたが、もう少し「冒険的、挑戦的」。ゴールのインド洋にたどり着いた風景はとても美しい。そこに到達したときにこの映画の「問い」が判るのかと思ったが、それは私には見えなかった。
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