[コメント] ザザンボ(1992/日)
疑惑の有力者の家へ殴り込みに行くシーンの暴力的な長回しに戦慄したが、何よりも自分にとってこの映画はその上映方法自体が衝撃だった。
ある日突然街中に貼られる聞いたこともない映画のポスター、「グロいです」「死体が出る」などとポスターに上張りされた手書きメモ、ゲテモノ見たさで市民ホールに詰めかける中高生……上映終了後、期待していたものとはまったく違う映画を見せられたことに中高生たちは暴動寸前になり、市民ホール前からなかなか帰らなかった。監督が怒ったヤンキーに殴られたなどという話も聞いた。そのとき高一だった俺も市民ホールにいたが、今まさに自分は「映画の事件」の現場に立ち会っているのだという興奮に手足の震えが止まらなかった。自転車を家まで立ちこぎして帰って、自分の部屋でスーパーファミコンの『ファイナルファイト2』をしばらくプレイしてやっと興奮が少し収まったのを覚えている。1993年、函館でのことだ。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (2 人) |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。