[コメント] ウィッチ(2015/米=カナダ)
冒頭、村から離れた家族が、森へ着き、やゝあって、主人公トマシン−アニヤ・テイラー=ジョイが、赤ちゃんに「いないいないばあ」をするシーンあたりまでの音響があざとくて(というか無駄に音が大きいので)、こりゃまずいな、と思っていたのだが、その後、音使いは落ち着く。
ただ、赤ちゃんがさらわれる場面の繋ぎは、ちょっといただけない。赤ちゃんがいなくなってしまった後の、トマシンの挙動も、あっけらかんとし過ぎで納得性を欠くのだが、このあたりは伏線と取るべきか。
トマシンにはすぐ下の弟ケイレブと、まだ下に年の離れた妹弟の双子がおり、これら兄弟姉妹のキャラクターは面白い。特に双子が意地悪く気味悪く、トマシンを追い込むのがいい。しかし、最も昂奮をそそる場面(というか流れ)は、弟ケイレブの一連の顛末で、中でも悪魔憑きのシーンは驚愕する。この後の家族全員の恐慌を導く、という意味でも、矢張り、ケイレブのシーンがクライマックスだと云えるだろう。
尚、自然光と画面内の光源を最大限に活かした撮影は大きな見どころだ。最新の技術を用いれば、このような画面の創造は、かつて(ジョン・オルコットが試みた頃)よりも経験を必要としないのだろうか、などと思ってしまった。(私が知らないだけで、十分にキャリアを積んだ撮影者かも知れないですが)。
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