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[コメント] スリー・ビルボード(2017/米=英)

本作は色々な登場人物からの目線を感じる事が出来ると思うが、主人公ミルドレッドの息子目線から見た現実が不憫で仕方なかったな。
クワドラAS

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







両親は離婚・肝が座ってなさそうな軽い父親・一切が感情的過ぎる母親・姉はレイプされた後焼き殺される・3枚の看板設置による学校でのイジメ、、、

毎日学校へ行き来する道路上で「お姉ちゃんの事件忘れたくてもこの看板を見ると、、、」と、車を運転する母親にこんな事したってどうにもならないんじゃないのって諭すも無視され、「クソババア!」と発したからかどうか朝食時ぶスッと無言でいたら顔面から頭部にコーンフレーク浴びせられる始末、、、 母親に学校まで車で送ってもらっている様だったが、学校到着時に車のフロントガラスに何か缶詰めか食べ物を投げつけてきた学生に対し怒り心頭の母親がその学生達の股関を男女構わず蹴りあげる。息子は母親に「ありがとう」と言う。息子のためというよりも母親自身の自尊心を傷つけられたからによる行為であるのに。 また、別れた父親が「娘はオレの方に来たいと言ってたんだ!あいつに聞けばわかる」と、、、でも息子は母親の問い詰めに「ボクは聞いてない」と。

息子は待っていたんだと思う。登校拒否もせず、食事も母親と共に食べようとしてたじゃないか。行き過ぎた行為にいつか目を覚ます母親を、そしてその先のまともな日常をずっと待っていたんだ。

いくらなんでもな火炎瓶ストラックアウト警察署焼き討ち〜小男登場の流れ以降は更に混沌としてくる。

ラストは警官との意外とすんなりな和解で柔らかい余韻を残したつもりだろうけど、残された息子(警官にとってはあのお茶目な母親)どーすんだよ!って。

今だけ欲だけ自分だけ、、、母親・警官、そして余命少ない身だとしてもあの署長のとった行いは周囲には何も良い影響は残してない。

まあでも、時代の気分を切り取った映画としては評価できる。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)けにろん[*]

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