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[コメント] 呪われた者たち(1962/英)

いやあこのロージーには惚れ惚れする。お話はよく分らないけれど、もう画面としての魅力満載だ。まずトップシーン、海岸道路沿いの時計台を上からティルトダウンすると、マクドナルド・ケリーが旅行本かなんかを見ながら入ってくる。
ゑぎ

 続いてシャーリー・アン・フィールドが来て「時計台がめずらしい?」と云い通り過ぎる。これがカッコイイ。この後すぐのオリヴァー・リードら不良達の登場のさせ方もアレクサンダー・ノックスヴィヴェカ・リンドフォース(彫刻家)の絡ませ方も実に考えられた演出だ。

 前半は主にケリーとアン・フィールド、リードら不良達とのやりとりが続く。ボートで海へ逃げたり、そこを断崖上から俯瞰で撮ったりといった部分もキメ細かく演出されており、高低を活かした画面が素晴らしい。中盤からプロットがギアシフトしたようにノックスらの軍事基地が舞台となる。基地が隠している、冷たい体温の子供達の話になって終末モノSFになっていく。このプロット転換には驚いた。子供達のシーンはよく分らないが、しかし、いずれも引き締まった演出だ。エンディングはもっと直截的なバッドエンディングの方が私の好みだし、このエンディングを含めてロージーのやりたかったことが全部できているとは思えないが、『エヴァの匂い』や『召使』と同時期のロージー、やっぱり桁違いの力量を目の当たりにすることができる。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)袋のうさぎ

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