[コメント] ペンギン・ハイウェイ(2018/日)
「泣くな、少年」。「お姉さん」は概して人間というよりは人形で、それだけ関係の構図はグロテスクかも知れないが、不意打的で断絶的な黒味画面は随所でその関係の切実な真相を瞬間的に表層化する。幼い妹の突然の慟哭の挿話によりそこに有と無に極限化される少年期的な存在論的真理の真実味がもたらされる。少年はしかし、最後の最後に決定的に決壊してこそ全ては掛け替えもなく真実化されるのではなかったか。〔3.5〕
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