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[コメント] 007/消されたライセンス(1989/英)

やっぱり女王陛下と英国のために戦ってこそのジェームズ・ボンドだと,つくづく思った。
ワトニイ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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任務より私情を優先させて復讐を誓ったり,いつものクールさはどこへやらすぐカッとなるボンドの人間味も理解できなくはないが,これでは007じゃなくて,よくあるアクション映画に過ぎないと思う。

シリアス路線の話自体はなかなか良くできているとは思うが,やっぱりどうしても後味が悪い。一番の理由は,最初の方で新婚早々幸せいっぱいの盟友フェリックス・ライターが敵役サンチェスに捉えられ,鮫に足を食わせられるという酷いシーンが出てくるからなのかもしれないが,結局は,「女王陛下のため」という大義名分を失って,単なる私闘で人を殺すところから来ているような気がしてならない。

また,単独で麻薬王に立ち向かうボンドも,間抜けな忍者姿の諜報部員に簡単にノされたりして,もう一つ冴えない。

それに,行動的で歴代ボンドガールの中でもトップクラスの活躍を見せるキャリー・ロウエルと豊艶で美しいタリサ・ソトはどちらも魅力的だが,ボンド自身に余裕がないため,もう一つ存在感が印象に残らなかった。

どんな苦境に陥っても,女性を優しく気遣い,ダンディさとチャーミングさを忘れないボンドは,ここにはいない。それゆえ,この作品,アクション映画としてはそれなりによく出来ているとは思うが,007シリーズとしてはもう一つだと思う。

(評価:★3)

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