[コメント] 半世界(2019/日)
男3人組の友情話がメインではあるが、池脇千鶴が全部持っていく。気怠い生活感と深い情念を漂わせつつ、メイクして割烹に売り込みに行く姿には可憐な少女時代の片鱗を窺わせる。かつてのアイドル女優も、凄い役者になったものだ。
地方の狭い共同体の描き方などなかなか興味深く魅せる。稲垣吾郎や渋川清彦の人物造形など、リアリティを感じさせるが、長谷川博己はどうなんだろう?米映画のベトナムや中東からの帰還兵みたいなのをやりたかったのは分かるけど、なんかチグハグな感じ?ヤカラ相手の大立ち回りは、めっちゃ面白いが。
炭焼きに纏わるシーンも魅力的に撮れているが、何ゆえ炭焼きに対してそこまでの拘りを持っているのかは描き切れていない気もする。
3人組の話なのに、オープニングシーンで木の根を掘り返しに行くのは二人。その違和感を引きずらせることが終盤生きてくる。この構成は上手い。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (2 人) | [*] [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。