[コメント] バイス(2018/米)
この喜劇、コケにされて笑われるのは大衆を馬鹿にするラムズフェルド(S・カレル)と大衆から馬鹿にされるブッシュ(S・ロックウェル)、そして馬鹿な(私たち)大衆。チェイニー(C・ベール)の自分&家族至上ぶりは、あまりに“馬鹿”正直すぎて笑えない、という苦笑劇。
ディック・チェイニーという男、あまりに自分に正直すぎて、どこか憎めないと感じてしまうのは、やはり私が“馬鹿”で鈍感な大衆だからでしょう。『マネー・ショート 華麗なる大逆転』(15)のときもそうでしたがアダム・マッケイ監督は、今度もまた「道徳の根拠」の不確かさをつきつけます。
他人から苦笑まじりに、なんて意地の悪い奴だといわれようと、この監督さんは為政者と大衆の胡散臭さい「共依存関係」に触れずにはいられない“馬鹿”正直な人なのでしょう。
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