[コメント] ゴジラvsコング(2021/米)
激闘シーンに瞠目しながら楽しめば良い、という見方が正しい映画かも知れませんが、結構、ドラマ部分の演出やキャラ造型も面白く見た。
それに、コングの南極移送及び探査機ヒーヴによる地球深部ツアーのプロットと、エイペックス潜入チームのプロットが、クロスカッティングで繋がれ、最終的に香港で収斂する、といった作劇の周到さもいい。勿論、エイペックス潜入チームのラッキー続きは非現実的なレベルだと思いながら見たのだが、もっと大きな前提の非現実感が、クロスして描かれるので、冒険ファンタジーとして全然許容されて感じられた。あとは、潜入チームのミリー・ボビー・ブラウンと、コングと意思疎通できる、聾者の少女ジア(ケイリー・ホトル)がとても可愛く、この二人の清涼効果も大きい。また、小さな少女ジアが、ずっと超危険な現場に居続けるという点がスリル醸成という意味で大きな効果を発揮している。あるいは、アレキサンダー・スカルスガルドをして、手話の「臆病」と「勇敢」を錯綜させ、クライマックス直前の緊張感マックス時に、クスリとさせる、なんて部分は、いかにもアメリカ映画らしい抜け目なさだと思う。尚、悪役側、探査機ヒーヴ同乗組のエイサ・ゴンサレスが類型的過ぎるキャラなのと、その父親役(エイペックスCEO)デミアン・ビチル及び小栗旬の場面が貧弱なのは本作の難点だが、これも強いてあげれば、というレベルだろう。
#コングの朝の情景でオールディーズをBGMにまったり、という場面が2回ある。冒頭はボビー・ヴィントン。南極への旅のシーンはプレスリー。こういう緩急の緩もいい。
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