必要性のまったく感じられない、おふざけみたいなストーリー設定。でも、おふざけのままに終わらないところが凄い。ちゃんと真面目な感情をくみ取ってくる。正直言って僕なんかはメイおばさん（マリサ・トメイ）が死ぬシーンはシラーッと見た。この少年の半径5メートル級物語（問題児扱いされてＭＩＴに入学を断られるみたいな）に付き合う気にはそもそもなれなかった。でも、アメイジング・ピーター（アンドリュー・ガーフィールド）が、彼が亡くしたMJ（グゥェン・ステイシー）を思い出して亜弁児ピーターに同情の涙を浮かべたとき、僕もグッとくるものがあった。

　しかし、まあ、よくやるよ。悪役だけでもよく揃えたと思った。3ピーターを集めるとはね。俳優たちのスケジュール調整は大変だったろう。やっぱ感動しますよ、映画の「常識」を飛び越えてくるので。

　無い物ねだりを言えば、できればMJも揃えてほしかった。特に初代。

80／100(21/1/10見)