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[コメント] 林檎とポラロイド(2020/ギリシャ=ポーランド=スロベニア)

結局、人の悲しみは、人との関係によってしか癒されないのかもしれない。
jollyjoker

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







ペペロンチーノさんのおっしゃるように、被写界深度が浅い画が多く、しかしそれが自然と作品に溶け込んでおり、主人公の視点が分かりやすい。

ポラロイド写真に写った記録は、自身の行動ではあるが、能動的な意識は写真のさらに奥深くに刻まれている。

無表情でリンゴを貪りひょろひょろと街を歩き行動する男は、コミカルなミッションを続ける中で、実は人との関りを欲していたのだろう。深い悲しみは忘れたいけれど、それを乗り越えた男は新たなミッション「生きる」ことに挑戦するのだろう。

ヨルゴス・ランティモスの不思議な雰囲気は好みであり、啓示的なラストにも満足した。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)ぽんしゅう[*]

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