[コメント] 金の糸(2019/グルジア=仏) - 更新順 (1/1) -
日本人にはわからないソ連圏の圧政時代を生き抜いてきた人たちの絶え絶えの息遣いがそこに聞こえる。もう老齢に達してしまった彼らこそまだ未来はあると考える。一つの国の過去と未来を覚めた感覚で見据えた遺言とでもいえようか、そこには苦渋とかすかな喜びが見える。 (セント) | [投票(1)] | |
老境の主人公が、かつての因縁のある人物と思わぬ邂逅をして、過去とどう折り合いをつけていくのか。やや台詞で語りすぎのきらいはあるが、抑制のきいたつくりで、味わいと共感を呼ぶ。 [review] (シーチキン) | [投票(1)] | |
この心境は老境の悟りなどという曖昧なものではない。私は、79歳の作家が自身の運命を左右した理不尽と、生じた亀裂に対して示す思いが理解できなかった。しばらくして、それは新たな価値の創造に意義を見出す作家(クリエーター)の"自尊心”なのだと思い至った。 [review] (ぽんしゅう) | [投票(2)] |