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[コメント] ジュラシック・ワールド/新たなる支配者(2022/米)

巨大企業の陰謀とたたかう恐竜アクションサスペンス映画みたいになっている。恐竜の迫力はあるが、まあともかく観客をびびらせるというか、怖がらせるのに腐心しているが、観たいのは大怪獣決戦なので、ちと物足りない。
シーチキン

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







シリーズ歴代脇役総出演で懐かしいと言えば懐かしいが、本シリーズでは人間関係などはどうでもよくて、誰と誰とがどういう関係だったか覚えてないから言われるままに観るしかない。本作でのキーパーソンとなるクローン娘なんかは、その関係者も含めて「そんなのいたっけ?」という感じしかない。

ただ、改めて本作の内容を考えてみると、これは今の我々が生きている社会にとっては、「恐竜」という巨大怪獣の存在を棚に上げれば、けっこうリアリティがあるように思える。

その第一は、解き放たれた恐竜が、今の自然環境に適応して繁殖していることだ。今の日本でもいわゆる「外来生物」が、けっこうな勢いで繁殖している。ブラックバスとかアメリカザリガニとかセアカゴケグモとか、外国から持ち込まれた、或いは荷物などにまぎれて侵入してきた生き物が普通にそこら中にいるようになっている。それにチョウザメとかカミツキガメとか、ペットとして飼われていたものが逃げたり放流などで繁殖しているニュースはよく見る。恐竜は例外と言えるだろうか?

第二は、劇中、イナゴの被害を逃れた悪役企業の種を植えた農場だ。害虫駆除のための毒性の強い農薬に耐える農作物の苗を遺伝子操作で作り出している、これは既に現実の話だ。

第三は、恐竜を調教、或いは訓練などして、人を襲うようにしたこと。いわゆるブラックマーケットの話だとはいえ、研究よりも実用性とかに走る世界では、ありそうだ。

これらのリアリティは、映画が現実を先取りしているのか、それとも現実の事象を映画が後追いしているのか、わからないが、そういうことを観終わって、ふと考えてしまった。

あとね、本作は事前の宣伝では、シリーズ完結、壮大なる終幕、最終章とかとされているが、どうなることやら。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)けにろん[*]

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