[コメント] 青春の殺人者(1976/日)
映画を見終った人むけのレビューです。
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母親と恋人というメインの女性がひどく煩わしいキャラだった事にイラつく。市原悦子って昔からこんな感じだったんですね。演技がうるさすぎて疲れるし、またその演技が良い意味で気持ち悪い。
そしてケイコがまた鬱陶しい事この上ない。"普通に"考えれば、恋人ってものは男にとって天使のような存在であり、映画的には「救い」という位置に置かれる事が多いと思うんですが、ケイコの場合、意図していなかったにしても、結局はジュンを追い詰めて追い詰めて、「生」にがんじ絡めにしてしまう。生きろというなら鬼にでもなって救ってやれよと思うのですが、それもしない。ただただ「生」という世界から抜け出そうとするジュンを引きずり戻すのみ。ジュンにとってケイコはもはや死神ならぬ生き神みたいなものだったんだと思います(逆説的に考えると、きっとジュンから見たケイコは鎌にマントという出で立ちだったでしょう)。
もはや向かわなければならない場所としてある破滅。そこから遠ざけようと必死なケイコはジュンにとってはすでに重荷だった事がうかがえます。ケイコという重荷から開放され、破滅へと向かうジュンの表情には安堵の色が見えた気がしました。殺害した後にも母親を一切回顧しなかったように、ケイコの事もまた思い出す事はないでしょう。残された時間は恐らくほとんどないだろうけど、でもきっと破滅の瞬間を迎えたジュンは、また父親を思い出すと私はなんとなく思います。
しかし『太陽を盗んだ男』同様、凄まじいまでの熱量を持った作品で、鑑賞後はどっと疲れました。
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09.04.22記(09.04.20DVD鑑賞)
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