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[コメント] 別れる決心(2022/韓国)

刑事と被疑者。互いの"想い"を言葉にできない関係だからこそ言葉に翻弄される。多弁なキューピット(翻訳機)も意味は伝えるが意思は伝えない。初めから事件の真相と想いの真意が交わるはずもなく、最後まで刑事は刑事の、被疑者は被疑者のままの二人を深い霧が包む。
ぽんしゅう

人は真剣になればなるほど初めは微笑ましくユーモラスにさえ見えるが、引き返すべき境界を見失ってしまった真剣さは、やるせない。そんな切ないお話しでした。

クライム。メロドラマ。ノワール。ユーモア。多感に多弁に話の綾をどんどん広げて(時々こじらせて)いくのは『オールドボーイ』のころからのパク・チャヌクの持ち味(というか私の好みのからすると悪い癖)ですが、今回の結末に至るまでの右往左往はちょっと過ぎた感。海霧につつまれながら感慨に浸るための私の精神的体力は、そのときすでに果てかけておりました。お疲れ様です。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)ペペロンチーノ[*]

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