[コメント] 冒険者たち(1967/仏)
「青春」レクイエム。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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67年のフランス。夢見る青年達の青春劇。飛ぶことを生き甲斐とするパイロットとスピードを志すエンジニアの二人の青年と、素人芸術家の若い女性。今の日本ならばテレビドラマでやりそうな設定(物悲しい幕切れにはならないだろうけど)。
三人が宝探しに向かうアフリカのコンゴとはどこにあるのか。ちょっと調べてみたら、「コンゴ」の名のつく国は二つあり、大西洋に面しているのは元フランス領のコンゴ共和国、内陸部にあるのが元ベルギー領のコンゴ民主共和国(旧ザイール共和国)であるのがわかった。共に60年に旧宗主国から独立とある。映画に出てくるのは勿論前者。
なんでこんなことが気になったかと言うと、フランスでの三人は貧乏で金に事欠く身分なのであろうに(大体一攫千金を狙ってきているのだ)、アフリカに行ってからの三人は結構バカンスを愉しむように船など借りて宝探しに興じているように見えたからだった。案の定ということなのかどうか、コンゴはフランスの旧植民地国、独立から6、7年後の当時だから、旧宗主国の若者たちが遊びにくるには適当な土地だったのかしら、などと思わなくもなかった。
世評には「青春レクイエム」とも言われるこの映画。「青春」という人生の余剰を愉しむことが出来たのは(ましてや自国から遥か遠くの空の下、海の上に夢を見ることが出来たのは)、社会がそれを許容したからである…などと思った。
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