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[コメント] 居酒屋(1956/仏=伊)

 主人公がすごい。子持ち、身障者、女。三重苦だ。しかもマリア・シェルだ。苦労が似合う女優さんだ。  
にくじゃが

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 男だけが社会の構成員だった時代、女は「いや」とは言えない。言ってしまったら、そこで終わり。どんなに嫌気がさしていても、今いる男にすがるしかない。何てったって三重苦。新しい男に乗り換えたとして、今までと同じにならないという保証がどこにある?自分には今まで何とかやってきたというほのかな自信もある。

 その店が壊されて、男も去ったとき、この主人公にどうやって立ち直れっていうの?もう諦めるしかない。諦めたところで、奇跡なんて起きないのが現実。これが自然主義(だと思う)。この時代に「神は死んだ」。でも今見る価値はあるのか、ちょっと疑問。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)りかちゅ[*] TOMIMORI[*]

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