[コメント] 機動警察パトレイバー2 the Movie(1993/日)
人と人との紐帯を断たれて日常に埋没して生きるとき我々はどうしようもない孤独に晒されるほかない。そこから脱出するには社会に牙を剥くかそれを弾圧するかしかない。その点において後藤も柘植も同じ穴の貉であった。
テレビシリーズの日々は要するに「祭りの前日」だったのだ。今や誰もがそれを懐かしく思いつつ下らない日常を生きている。だがそれもたった一発のミサイルで打ち砕かれるだろう。俺たちはそのときのために牙を磨く。あってはならない事態に備えるのが我々の仕事だとすれば我々の存在意義は極めて微妙なものであると言わざるをえない。だが俺たちはその時を待っている、どうでもいい日常の中で。
非常事態があったとしてもそれもいつかは終わる。そのとき確認するだろう、「結局おれには連中だけか」と。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (2 人) | [*] [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。