[コメント] 元禄忠臣蔵・前編(1941/日)
本作の杉山公平も、構図フェチには堪えられない美しい画面を獲得し続ける。江戸城松の廊下での叱責と刃傷沙汰を映した、素晴らしい幽玄な移動撮影。内匠頭が最初に拘束される、部屋に屏風を立てて囲んだ空間の俯瞰。彼が切腹するために入っていく刑場のクレーン俯瞰。
凄い撮影はまだまだあるが、赤穂の大石邸の門前に浪人の羅門光三郎と子供が訪ねてきたところから、河原崎長十郎が出てきて応対し、会話しながら道を歩く3人を延々と後退移動して捉え続ける長回しと、山科の茅葺屋根の大石邸の俯瞰ショットからのクレーン移動は仰天するレベルだ。
後半は、河原崎長十郎やその妻・山岸しづ江も、畳に正座した状態でのフルショットぐらいまでの寄りのショットがあるので、表情が見えてくる。後半に少し大きく映す、というのは考えられてのことだろう。
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