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[コメント] セブン(1995/米)

私が最も恐怖(と親近感)を覚えたのは、グウィネス・パルトロウが自室で夜、独りベッドから目覚めるシーンだった。
ガブリエルアン・カットグラ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







私は集合住宅が嫌いだ。赤の他人と同じ屋根の下で一緒に暮らす…など、真っ平ごめんだ。

アパートやマンション…というのは、基本的に他人からの借り物でしかない。マンション購入というのも、他人の作った建物の一室を買うのでしかないから、本質的には借りるのと大差はないと思ってる。

その「借り物」…自分の領土に属さない処…で独り目覚めるパルトロウ。この時彼女が感じたであろう漠然とした恐怖。その不安を分かち合うべきパートナーもいない。初対面の、殆ど赤の他人も同然の老刑事もいない。誰も、いない。

あるいは、これは私の感じ過ぎなのかもしれない。都会で生きていくには適さない、脆弱な神経の感じることなのかもしれない。しかし…ストーリー的にさして重要とも思われないこのシーンをきちんと描いているフィンチャー監督の感性に、私はたまらなく親近感を覚えたものだ。

このシーンを初めて観た時、「あぁ、彼女は(都会の、またはある種の)狂気から逃れることはできないな…」と直感で感じたのを覚えている。

そしてその直感は、不幸にして的中してしまった。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (4 人)ina ろびんますく[*] スパルタのキツネ[*] [*]

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