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[コメント] 紀ノ川(前編・後編)(1966/日)

家の封建に進んで従属する女が東山演じる祖母なら、近代国家の成立と肥大を陰で支える花(司)の奉仕は図らずも時代の礎となる。その先端を謳歌する娘(岩下)が母の無私に反発するのは必然ながら、主義はいつしか昭和の孫(有川)とともに茫漠たる大河に帰る。
ぽんしゅう

激動のようでいて、振り返ってみれば所詮、時代の流れにたゆたう女の系譜。成島東一郎のノーブルな画に心地よく酔う。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)ナム太郎[*]

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