[コメント] スリ(1959/仏)
オレはこんな怠け者で親不孝で、友人にも恵まれているのに感謝の念すらない、ちまちまスリをしているだけの男は大嫌いだ。[Video]
…と言うのも、実は個人的にスリの被害に遭った経験があるからで。
学生時代に某中欧の国へ旅行した時のこと。地下鉄に乗ったオレは2駅先で下りる予定だった。しかし乗ってすぐからオレの周りを取り囲んでいたヤツらが、次の駅でみんな降りていってしまった。不審に思って身の回りを確かめると、オレが背中に背負っていたバックパックの口が全て開いており、中に入れていたカメラが失くなっていたのだ。
この場を借りてスリに告ぐ(見ているはずないけど)。お前がスッたのはただのカメラではないぞ。旅行中のいろいろな出来事を写真に収めた、思い出の詰まった大事なものなのだ。お前はカメラだけでなく、楽しい旅行の思い出を根こそぎ持っていってしまったのだ。
大体スリにしてみれば、スッたのが何であろうと大した関心はないかも知れない。しかしスラれた人間にとっては、それが金銭に代えられないような、どれだけ貴重なものであるか分からない場合だってあるのだ。
まあロベール・ブレッソンにはスリを正当化する意図は恐らくなかったのだろうが(もしあったら許さん!)、こんなふうにスリを主人公にして、おまけにその主人公にナレーションまで入れさせるというのは、オレにとってははなはだ不愉快なことでしかない。
以上、スリ被害者のたわ言。
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