[コメント] 穴(1960/仏)
まさにノワール、モノクロの画面に映える男たちの個性的な顔、顔、顔。一番役者らしい印象深い面構えのジャン・ケロディが本職の俳優ではなく、映画の元になった事件の実際の脱獄囚であることを知って驚く。
監房の床下の土石を砕いて穴を開ける過程をひたすら映す驚異の長回し。5分ほどあっただろうか。
砂時計、そして、音。格子を切る鑢の音、金具を叩いて外す金属音、穴を穿つ槌音…過剰な音に否応なく意識を向けられ、シチュエーションの緊迫度とサスペンスを相乗する。
ハードボイルドなラストも好い。
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