[コメント] レナードの朝(1990/米)
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身体が動かない病気の人達を、十ぱ一からげに檻の病棟に閉じ込めているシーンがあります。この作品は現実に起った話だそうですが、本当に、あんな風に患者を扱っていたのでしょうか?一歩間違えると患者を差別しているようにも思える怖いシーンだと思いました。
私事で申し訳ないのですが、僕は子供の頃から少々、吃音ぎみで苦しんでいます。子供の頃は、この事でからかわれた事も有りました。世の中に”平等”と言う言葉があります。では平等とは何でしょう?僕は「他人と違う事を認識し、お互いに理解しあう事」だと思います。平等とは全て同じ状態になる事ではないのです。
「レナードの朝」で新しく赴任して来た医師(ロビン・ウィリアムズ)は 、それぞれの患者の病状を個々に丁寧に診ていきます。病状が違う患者には、それぞれのカルテを作ってます。その他の医者とは違い、患者をひとりひとりの個性を持った人間として扱っていると思いました。今まで治る見込みがないと疎まれ差別されていた患者が、やっと人として平等に扱われたのです。ここは地味なシーンですが、とても感動的です。
レナードと他の患者の皆が元気になっていく姿を見るのは本当に嬉しい・・・。印象的なところはレナードが女性とダンスするシーン。人の温もりは重症患者にも希望を与えてくれると思いました。
「医の心は人術」と言う言葉がありますが、本当に学問が優秀だけでは医者にはなれないと思います。人の気持ちを解ってこそ立派な医者になれるのだと。
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