[コメント] 肉弾(1968/日)
解のある瞬間。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
あいつは戦争が始まった瞬間から、牛になり豚になり神になり一時だけ人間に戻るもモグラになりやっぱり最後は骨、仏様になるように、「あいつ」の存在は翻弄され右往左往する。
「あいつ」の存在は解の出す事さえ虚しく、自分では自分を規定するコトの出来ない流れの中で、戦時と言う破滅的な局面にその存在を無理矢理規定される。
そして最後はドラム缶と言うもはや自分の想像以外には何も無い世界の中で終わりを迎える。
だからこそ、一時でもウサギとの瞬間が鮮烈で最も人間らしく印象に残る。 それはその時が最も人間らしい解のある瞬間だからだ。
これは人間らしくあるコトの存在の胡乱な虚しさと、その過程にある一時の鮮烈さが見事なロードムービーだ。
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