[コメント] 男はつらいよ 奮闘篇(1971/日)
シリーズ全体を通してみてもいろんな意味で異色篇。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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少女が帰った後での「とらや」でのシーン、さくら倍賞千恵子が意を決して寅さん渥美清に「そうよ」と告げるくだりから、津軽までのさくらの一人旅、そしてそのラストまで、あまりシリーズ他作ではみないシーンの連続であった。何かあったのか?山田洋次とつい思ってしまう。
デパートのシャンデリア売り場、いきなり灯りが消される?シーンが、妙に心に残る。あれが現実というものなのか、それとも気にしすぎなのか、よくわからない。
自己責任、異質なものの排除、不寛容、そういうものは50年前から社会にあった、ということなのだろうか。
そしてそういう中で、まさに奮闘する寅さんの姿を、どうみたらいいのだろうか。寅さんの限界は、さくらのあの一言は、単に彼がヤクザな稼業だから、だろうか。これは考えはじめると相当に深い、ような気がする。その意味でも、まさにシリーズの異色作と言えるのではないだろうか。
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