[コメント] 男はつらいよ 寅次郎忘れな草(1973/日)
喜劇といえば喜劇なのだが、それ以上に生まれ育ちの苦労を背負って生きるリリーや寅さんの切なさと哀愁、そしてだからこそ人に優しくもなれるし、人情の機微に、時に自分でも戸惑うほどに反応してしまう。
そんな市井の人たちを描いたという点で、シリーズの骨格をなしていると思う。
シリーズ後半、そして50周年記念作で登場した後藤久美子の泉は、実は浅丘ルリ子のリリーを、満男世代に投影させたものではないかと思えた。
親との関係でわだかまりを抱えて、恋愛で、もどかしさや勇気などなどいろいろな思いを溜め込んで、というのがなんとなく共通しているように思えた。
あと寅さんのリリーの波止場のシーン、タバコを吸うリリーがしゃがみこんで何気なくタバコをもつ手を下におろした際には、ばっちりリリーの足首が写っていましたな。こんなシーンを入れるから山田洋次=足首フェチ説は廃れないのだと思う。
そういうシーンだけでなく、北海道の原野を歩く寅さんを遠方からのシーンでバシッととらえたのは良い。こういう映画らしいシーンもきちんと撮るからこそ、名監督といわれるのだろうなあ。
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