[コメント] 男はつらいよ 旅と女と寅次郎(1983/日)
第31作は都はるみがマドンナ。この人で大丈夫か?と思ってしまうが、それは本職の女優ではないということもあるが、第一に映画的なオーラを期待し難いというワタクシの偏見ではある。しかし、これが悪くないのだ。
それも彼女のポテンシャル以上に、キャクター設定及び撮影現場の協同作業で、ヒロインとしてちゃんと機能するよう仕立て上げられている感がある。やはりこれが映画なんだと思う。まず彼女の登場シーンがいい。こゝは移動撮影がいい雰囲気を作る。そして、本作の最も良いシーンは佐渡の民宿での蛍のシーンだと思うが、こゝで寅と二人で「矢切の渡し」を唄う。この部分が抜群にいい。「佐渡おけさ」のシーン含めて彼女のキャラクターが活かされている場面だ。そういう意味では、マドンナがスター歌手であるという状況設定が、本作をシリーズ中でも忘れがたいものにしている。藤岡琢也等バックステージの人物達の狂騒も上手く活かされている。
#備忘で配役など。
・夢は時代劇。舞台。寅は佐渡金山の一揆の首謀者でお尋ね者。博は十手持ち。夢開け、チンドン屋で関敬六。タイトルバックは矢切の渡しで細川たかしが特別出演。
・トラ屋に保険のオバサン、中北千枝子。満男の運動会に行く行かないの騒動は面白い。
・佐渡へ渡る船のオヤジは山谷初男。佐渡の民宿の婆さんが北林谷栄。
・はるみの関係者。ベンガル、木ノ葉のこ、桜井センリ、藤岡琢也。はるみと別れる食堂のオヤジは人見明。
・タコ社長の秘書でマキノ佐代子が登場。
・ラストは羊蹄山。佐山俊二と喧嘩する。
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