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[コメント] 男はつらいよ 寅次郎恋愛塾(1985/日)

まったく面白くない
ぱーこ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







出自がやくざなマドンナ。父はやり逃げ母自殺。婆がカトリック信者で育てられた娘。これだけの設定で樋口可南子は違うだろ。寅の側にいるマドンナかと思うと司法試験受験生が惚れている。堅気中の堅気である。それを結びつけようとする寅。なんだか寅の存在がバカにされているで甚だ面白くない。

樋口可南子はさくらの化身なんだが、母性が激しく不足。平田満の狂言芝居は似合わない。寅が狂言を回しようがない。相合傘で帰る二人は似合いのカップル。というか平田満が普通にいい男に見える。松村の登場もなんだかおかしい。健闘しているのはあけみだけじゃないか。あと長崎の風物と柴又駅の別れ。

1985年は私が東大本郷に進学していた年。法学部には行かなかったけど。山田洋次の中の東大は終戦直後のままみたいだ。学生も職員も変。この作では、教育を語っている。平田が最後に司法試験を諦めて教師になる、というのも山田の教育論だ。兄の友人に東大の法学部を出て社会の教員をしていた男がいる。日共系の組合活動の闘士だったが、生徒にとってはどうだったのか。私には甚だ疑問である。

(評価:★2)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)ロープブレーク けにろん[*]

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