[コメント] 男はつらいよ 寅次郎の告白(1991/日)
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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満男×泉コンビの3作目だが、早くもパターン化。泉がどこか遠くに行き、嘘みたいな偶然によって、そこで寅・満男と出会い、まあ、ひと悶着。またか感。2人の仲に進展もゼロ。嫌らしさもないんだけど。変な点と言や、泉がどう数えても高校4年生。まいっか、満男も7〜8年小学生やってたよ。
代わりにというか、寅の恋話の比重が増す。ただ、これもマドンナの存在感が軽いのだ。吉田日出子のせいだけではないだろう。登場した時点から寅に惚れているというシチュエーションは、ここに来ての初出パターンと思う。前作のマドンナ(=夏木マリ)も、続けて出演していながら、超軽量扱い。
満男が、寅の解説者みたいになっている場面がある。泉からの質問に答えてではあったが、「伯父さんは、野に咲く花を、摘み取って自分の物にしようというよりは、そっとしておこうという気持ちの方が強いタイプ」云々。制作サイドからの、言わば解答篇な訳だが、やや半ズレ感。
実は、次作(第45・寅次郎の青春)でも満男は寅の心理分析をしている。そこでの解説とを合わせると、トータルで、寅キャラクターの本質を突いた感はある。まあ、制作サイドだから、答えの分かっている訳ではある。一つの作品の中で、本質を突くのを避けたのは、そんなことをすると、いかにも「たたみ始めた」感が漂うのを回避するためか。そうでなくても、そうなんだから。
70/100(19/08/28記)
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