[コメント] 家族(1970/日)
時折挿入される思い出シーンで秀逸な潮干狩りでの舅と嫁の会話。他人が家族として暮らして行く難しさと愛しさにうたれるのは、お互いをさらけ出しながらも遠慮と信頼があるからだ。
三世代同居が当たり前だった昭和真っただ中。
餞別。列車での長旅。大阪万博。赤い長靴。弟一家での一晩。新車と大荷物。自分が子どもの頃には見慣れていたはずの風景が妙に古臭く感じるのは、その時代を生きてきたことを忘れてしまっているからだろうか。強さと忍耐で成り立っていた「昭和」は、「家族」という共同体があったからこそなのだろう。
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