[コメント] 疑惑(1982/日)
分かり易い悪女。分かり易い賢女。分かり易いダメ男。見てるぶんには面白いが、きっと本人達は大変なんだろうな〜。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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法廷劇としての緊迫感は意外にも薄かったり。駆け引きと言うよりも証言頼りの展開だし。映画を観ながら「球磨子、もっと暴れろ!もっと悪態を吐け!」だとか「女弁護士、もっと恫喝しろ!もっとネチネチ攻め立てろ!」と思ってしまうのは、僕の中にある野次馬根性なのでしょうか?ラスト近くでのワイン合戦のときも、「次は二人でビンタの応酬を!」とあらぬ期待をしてしまった。それじゃまんま極妻ですけど。
とは言え、冷静に考えるとああいう女に果たして男がなびくのだろうか?と。あんなに分かり易い“悪女”も珍しいよなぁ。山田五十鈴が「ああいう娘にかかったら、田舎の男はイチコロ」みたいなことを言ってたけど、それはどうかなぁ…ホントの悪女は、たぶんもっと巧妙に男を手玉に取るんだと思う。その点、球磨子はストレート過ぎるような気もするんだけど…
実は、親権を捨て身の誠意で勝ち取ってしまった真野響子こそが、真の勝者であったような。もちろん彼女は“悪女”では無いだろうけれど。ワインをぶっかけ合うまでもなく、自分の欲するものを手に入れてしまった彼女と、それに背を向けて去って行く女弁護士。そして球磨子も保険金は受け取れず終いの気配。う〜む…何だかヘンなところで考えさせられてしまいました。
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