[コメント] 太陽を盗んだ男(1979/日)
破裂することを恐れずに繰り返し膨らます風船ガム。反復の予感が喪失された今、有り得ん、いやあ元気だわすげえわファンタジーだわと思う。真にバカげたテロリズムは「闇」から来るのではない。沢田の風貌の明るさも正解だろう。所謂「深淵」って、光で満ちてるのかもしれない。改めて「元気」って邪悪だ、と思った・・・とネタはいいが演出は賞味期限切れのダサさ。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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僕としてはこれを徹底的に諧謔的に撮っていただきたいのだけど(映画ではないけれど参照項は 阿部和重『ニッポニア・ニッポン』)、これは結局どっちなんでしょう。
70年代後半の末期的膨張状態と幼稚なテロリズムに沢田のアイドル映画的な脱臼画面が乗っかる歪。ブラックコメディを狙えば良いのにガチだという所がむしろ面白い・・・と好意的に解釈していいのか怪しい・・・というかよく分からなかった。あんまりドヤ顔でコメディされても引きますよね。非常にあんばいが難しい作品なのはわかりますが、このへんを突き詰めて製作された気配がないのが残念。
あんまり演出云々は言いたくない性質(たち)ですが、ちょっと看過できないダサさが目立つ。狙いがどうあれ劇伴のダサさが致命的で、シーンの繋ぎもお世辞にもいいとは言えない。文太とヒロインの絡みや、脇役の演技もかなり恥ずかしい。ネタが悪ければ2点レベル。
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