[コメント] 浪人街(1990/日)
白人なら何も考えずにカラダが動く”お姫様の救出”に、日本人はこれだけ惑い逡巡するのである。偉大なのはこれを60余年も前に書いた山上伊太郎であり、監督したマキノ正博であり、熱烈に歓迎した戦前日本映画界である。
様々な方言を用いることで作品テーマを「都市問題」へと普遍化させた笠原の潤色は悪く無いが、黒木和雄にマキノ的情感=純日本的情緒を期待するのは酷だ。序盤のドラマシーンが退屈過ぎる。
勝新太郎の風貌は確かに赤牛で、’57年松竹版の河津清三郎よりは役に似つかわしかった。原田芳雄は筋肉出し過ぎ。ラストなど剣戟というよりほとんどスタローンかシュワツネッガーの映画だ。女優が酷いのは流石フジテレビ。悪い意味で期待を裏切っていない。
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