その中で好きなのが、トミーがジミーとヘンリーを連れて実家に夜遅くに寄り、母親が起きてきて皆で一緒にご飯を食べるシーン。母親のキャラクターの愛らしさに加えて、キレたら何するかわからないトミーが、ただの母思いの少年のように優しい対応を見せるので、そのギャップを楽しみつつ、気が気がでなく何も喉を通らないヘンリーの存在や、「車に巻き込んでしまった鹿の前足をたたき切る」と嘘をついてナイフを借りていくトミーの毒気も（この作品の中では穏やかめな）スパイスとして効いている。