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[コメント] 赤ちょうちん(1974/日)

「♪生きてることはただそれだけで 哀しいこと」だというのに、なんでここまで藤田秋吉久美子たちを不幸に突き落とし続けるのだ。時代の空気?冗談じゃない。
水那岐

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







不幸がいちいちリアリティを欠きすぎるのだ。いきなりやって来て居座る保険金サギ師。報われない妊娠(これはあるが)。陰湿に主人公らをいたぶるアパート管理人。現われたかと思えば消えてしまう役立たずの秋吉の兄。家のもとの持ち主が一家心中していた。主人公の友人が猥褻本売買で逮捕。挙句の果て、秋吉は「鶏電感(癲癇の言い換えか?)」なる病気で発狂してしまう。かぐや姫の歌「赤ちょうちん」が平凡な不幸に見えるほどに、この映画には死と不幸の匂いが蔓延している。

時代の空気ゆえか?冗談じゃないよ。

藤田自身がロマンポルノ時代にひどい経験をして、トラウマでも抱えてしまったのか?それで主人公たちに自分を託してマゾヒスティックになっているのかとすら見えて仕方ないのだが。

(評価:★1)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)寒山拾得[*] 直人[*]

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