[コメント] 実録・阿部定(1975/日)
女がいる、男がいる、ただそれだけで映画はできるのだ。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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女がいる、男がいる、ただそれだけで映画はできるのだと言わんばかりの映画。大島渚『愛のコリーダ』よりは何倍も面白かった。ただあまりにもシンプルにしすぎた感はある。この定と吉は何の曇りも気分の変調もなく、ただ一緒にいたいと願う ばかりなのだが「実録」などとは名目上、これは映画でありその曇りなき一点を魂を込めて描き切っていているのがこの映画の勝利なんだろうと思う。そういう意味で『愛のコリーダ』より阿部定そのものの視点という意味では「実録」なのかもしれぬ。実際、この映画の宮下順子は素晴らしすぎる。なんて恐ろしいほど愛しい顔するんだとうなったことしばしば。顔はタイプじゃなかったんだけどやっとこの人の素晴らしさが実感できました、ラストの「私は阿部定です」という台詞の間の取り方がなんというか変で奇妙な凄さを感じました。
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