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[コメント] フレンチ・コネクション(1971/米)

「モラルなどクソ喰らえ」と言わんばかりに形振り構わず犯人を追い込む「ポパイ」。まさに「刑事」は彼にとっての天職といえるだろう。

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







彼を見ていると必ずしも「刑事」=「正義」=「道徳者」ではない事がよくわかる。

ジーン・ハックマン演じる「刑事ドイル(通称ポパイ)」はとにかく粗野な男だ。しかも捜査に私情を挟みまくりである。悪態をつく奴は容赦なくブン殴るし、たとえ別の捜査中でも目に付いたホシは片っ端から挙げていく。張り込み中に女を引っ掛けたりもする。又金持ちを目の敵にし自分を狙撃した犯人をガキみたく意地になって追いかけ回す。

「刑事ポパイ」は自己犠牲的「聖者」でも命懸けで市民を守る「守護者」でもない。言うまでもなく等身大の「人間」である。(むしろ問題アリとも言える。)

だが間違いなく言えるのは彼が「刑事」という職務を全力でまっとうしているという事である。体裁はどうであれ「刑事」という職業が彼にとって「天職」である事は間違いない。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)DSCH[*] はしぼそがらす[*]

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