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[コメント] 彼奴は顔役だ(1939/米)

ウォルシュ+キャグニーの犯罪映画としては、『白熱』ほどの突出感はないけれど、それでも抜群の娯楽性と同時に経済性も感じさせる作品だ。
ゑぎ

 ジェームズ・キャグニーに対する敵役としてハンフリー・ボガートが出ているのだが、それはもう真正の悪役なので、酷い扱いで描かれており、このあたりは今見ると、ちょっとがっかりさせられる部分かも知れない。しかし、ヒロインのプリシラ・レインの歌唱シーンが何度もあり、華やかだし、ニュースリールっぽいナレーションが度々入る、プロットの運び方がキビキビしたリズムを形成する。特に、終盤、大恐慌を伝えるナレーション部分は良く出来ている。ビルが解けてなくなる特殊効果が見られるのだ。そして、何と云っても、ラストのキャグニーの顛末と冷徹に突き放して見つめるカメラの視線、ラオール・ウォルシュの演出が素晴らしい。数多の犯罪映画のお手本と云えるエンディングだろう。

#備忘で配役等を記述。

・一次大戦の場面から始まる。キャグニー、ボガートと共に、ジェフリー・リンが戦友。ジョー・ソーヤーが上官役で出てくる。

・キャグニーが復員して訪ねる先は親友のフランク・マクヒュー

・プリシラ・レインは「My Melancholy Baby」を唄う。「It Had Be You」も。

・キャグニーのもう一人の相棒が酒場の女主人グラディス・ジョージ。ラストは彼女が締める。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)けにろん[*]

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