[コメント] イントレランス(1916/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
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イントレランスと言えば、なんといってもバビロン編のコンスタンス・タルマッジだ。 あの美貌にして喜劇女優であった彼女の長所がしっかりと生かされており、正に「はまり役」といえる。 おどけた演技で笑いをとってこちらを油断させておきながらあのラストショット。 しばらく体の震えが止まらなかった。
リリアン・ギッシュはゆりかごを揺らすだけの地味な役。映像が悪く、顔が良く分からなかった。スチール写真では非常に美しい表情をしていただけに残念。自伝によればイントレランスでは裏方にも回ったとのこと。
私の大好きなエリッヒ・フォン・シュトロハイムもパリサイ人役で出演。この頃はいろいろと苦労していたらしい。
印象に残ったシーンはほとんどがバビロン編。美しいシーン、壮大なシーンがこれでもかと散りばめられている。 あとはフランス編のかわいそうな少女との悲恋も胸を打つ。 グリフィスお得意の疾走シーンももちろん良い。
最後になったが、イントレランス全体について。 簡単にいえば、四つの物語を通じて不寛容の精神を諫め、平和を説く映画。 四つの物語は序盤こそゆっくりと立ち代り入れ替わりしながら進行するが、徐々にその交代の速度を上げ、それぞれのクライマックスに流れ込む終盤には見ている者を巻き込みながら螺旋状に上昇し、幻想的なラストシーンへと昇華する。見終わった後には深い満足感がそこにある。
ただ、現在出回っているイントレランスを見ると、四つの物語のバランスは明らかに良くない。 これはグリフィスが当初予定していた尺を大幅にカットさせられたことと無関係ではないだろう。リリアン・ギッシュもこの点については不満だったようだ。出来れば完全版を見てみたいが、それは叶わぬ願いなんだろうなぁ。
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