[コメント] トリコロール/青の愛(1993/仏)
孤独と向き合うことで初めて得られる再生。それが「自由」。自由とは青く、澄んでいて、深い。3.8点。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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物語は死から始まる。ジュリーの夫婦は果たして真に幸せだったのだろうか。夫の理解者であり共作者であり、恐らく保護者でもあった彼女は、どこかで夫婦を演じて居ただけの自分を見つめ続けてきたのかも知れない。
彼女は夫と娘を失い、自分の人生を失った筈なのに、それでも自分の意志で留まり、言う。「やっぱり死ねない」 彼女は自分の中に入ってこない夫の友人を、自ら招き入れる。彼の愛を感じていたから。この時、彼女自身は夫の友人を愛していたのだろうか? 彼女の視線はまだ自分の内面にのみ注がれ、彷徨っている。
夫の作品を、今度は夫の友人のために仕上げようとするジュリー。それを拒絶する友人にぼくは意地を張ってるなと思ったけど、ジュリーはそれに彼の愛情を読みとり、「そうね(この曲は私のためにある曲だわ)」と答え、そして瞬時に彼の元へゆく決心をする。ジュリーが彼を愛する決心をした瞬間だ。何という凛とした愛情だろう。
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