[コメント] うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー(1984/日)
何とも不可思議な作品。前半100点、後半75点。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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不条理の固まりといった作品。
前半の無人の友引町の描写の不気味さは、ここ数年来比類するものがないくらいの雰囲気でしたが、夢邪鬼が登場する後半は少し無理にまとめたかな〜(登場人物が消えてしまう理由は夢邪鬼のさじ加減一つか?)という感じがしました。
で、案外この手の作品は「その世界自体が誰かの夢だった」というような安直な落ちが多々ある中、「うる星やつらの世界観を飛び越えた不条理な世界」=「夢邪鬼が作ったラムの夢の中」を小ぼけにしておいて、そこから抜け出す方法を「うる星やつらの世界観である、諸星あたるの論理」(「お兄ちゃんはね、好きな人を好きでいるために、その人から離れていたいのさ」)を使って観客に納得させるという押井守の構成力の魔術、素晴らしいと思いました。
それと、甘崎様も書いているとおり、空間を意識させるような描画センス(2次元のアニメーションに3次元の実写のような視点が存在する)。
温泉マークとさくら先生の対峙場面で、視点がカメラを通したようにぐるりと回ったり、
友引高校の中での無限迷路などなど・・・。言いだすと切りがありません。
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