[コメント] 犬、走る DOG RACE(1998/日)
理屈抜きに面白い。緩急に富んだ一級のエンターティメント作品。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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岸谷五郎ら役者陣のインチキくさい存在感と、だる〜い日常の描写が素晴らしい。3人で回転寿司やお粥食ってるシーンの役者同志の独特の間 なんか最高におかしい。また、関係無いのに主人公にぶん殴られてバイク盗られたあげく「犯人はこいつだ〜!」と追跡者につきだされるライダーとか 中国の密航者達とか、スピードでスーパー・ハイになってボッタクリ店をぶち壊すシーンとか、思わず吹き出す痛快なシーンが満載。だるいシーンとラスト近くの新宿でのスピーディなチェイスシーンとの緩急の使い分けも見事で 一級のエンターティメント作品に仕上がっている。ちょっとゴールデンタイムでは放送できないヤバめのシーンも多いけど。
また、崔洋一は都市の表情を切り取るのが非常に上手い監督だと思う。 前作『月はどっちに出ている』同様、今作も、一見システマティックなルールで動いている大都市・東京のカオスと無国籍性が炙り出され、実に魅力的だ。 街の表層だけじゃなく、都市の息づかいや都市に生きる人々の思いまでシーンに撮りこみ、ハチャメチャな映画(良い意味で)に独特の詩情を持たせている。 邦画はあまり見ないほうだが、なかなか邦画もやるな!!と思わせてくれる監督・崔洋一に今後も注目していきたいと思う。
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