[コメント] 野ゆき山ゆき海べゆき(1986/日)
実はこの作品は入江若葉さんを見たくって観たのだが、意外に面白く観賞中そのことを忘れてしまっていた。それはともかく、その心に残った、印象深かった各々の「顔」について以下記す。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
その1.原 泉 戦死した息子の遺骨を抱く老婆。「名誉の」戦死の為、「何故」という言葉を 飲み込んで、ただ「お帰り」と言った皇国の母の顔。
その2.佐藤 浩市 恋する真面目な青年の時の顔と、失恋し権力を持っているが故に更に狂気に走った時の修羅の顔。
さの3.三浦 友和 医者で良識派しかしコミカル。戦中の良識派をつきつめて描く事はこの作品の今回のテーマではないのでコミカルにならざるをえなかった?
その4・尾美 としのり イメージは弱かったが恋する男ではなく愛される男という難しい役をこなした。「女は恋に生きられるが男はそうではない」とは誰の言葉だったか。老婆を見て戦争に行くと決意した時の顔。
その5.鷲尾 いさ子 救いに来た恋人の胸に飛び込んでいく時の幸せいっぱいの顔。そしてラスト、炎の中で死んでゆく―この時代に愛を貫く―凛とした顔。
メッセージが一杯つまった作品でした。
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