[コメント] 八月のクリスマス(1998/韓国)
こんな恥ずかしい思いをした映画はない。友と一緒に見に行ったのに、映画が終わっても涙が止まんねんだもん。花粉症が目にきたのかと思ったぜ。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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DVDで見直してみたが、そこまで涙は出なかった(別に強がりじゃない)。
ラストのモノローグ、「愛を胸に抱いたままこの世を去る、ということを可能にしてくれた君にありがとうの言葉を贈ります」(←ウロ)は、死に面した男が女性に残す言葉としては、最高のものだと思う。しかし、自分がもしこの男のように若くして死ぬ、ということを考えたとき、愛に縁取られていれば、より死の質が向上し、そうでなければ、ただのつまらない死だ、みたいな考え方はこれっぽっちも起きない。死は、死だ。そりゃ、人生に感謝できるような生き方をしてきた人間は、感謝の念を抱きながら死ぬのかもしれないし、そうでなければそうでないかもしれない。ただそれだけの違いだ。だから、この映画で描かれる価値観は、あまり私の好みではない。
だがなんと言うか、決して自己に沈潜せず、常に他者への思いやりにあふれたようなハン・ソッキュのたたずまい、が良かった。自分のアルバムを振り返る姿さえ、他人の人生を眺めるような趣きなのだ。むろん暴発するシーンもあったが、だからこそ一層ふだんの思いやりの深さが浮き彫りになったと思う。
それと比べると、日本版リメイクの山崎まさよしは、ただ自己に沈潜してるようにしか見えなかった。
80/100(←最大感動時07/03/25記)
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