[コメント] めまい(1958/米)
カメラがキム・ノバクにアップするでしょう、もうたまりません。
ヒッチコックは構図が勝負だ。ここが見事と思わせる点だ。
多くの作品でそのことをはっきり認識するが、この映画でも素晴らしいショットがたくさんある。シーンのひとつひとつが断片的にでも”絵”になるもの、それがヒッチコックだと思う。
ジェームス・スチュワート扮するファーガソンがバーバラ・ベル・ゲデスミッジの家を訪れると、その部屋の窓外にめぐる摩天楼だったり、キム・ノヴァク扮するジュディがたたずむ金門橋の橋の下だったり、教会のショットにしても俯瞰の構図で構えたり、その全てがかなり計算されていて印象深いのだ。
そしてこれはヒッチコック自身が言っていることだが「見せない」という技術である。全てを見せてしまうのではなく「見せない」ことで観客の創造力をくすぐる。
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