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[コメント] 居酒屋兆治(1983/日)

もはや公害になり果てた背中で語る美徳は演者たちを野放しにして、「兆治」は統制の利かないカオスの空間となる。七三分けの池部良を始めとして役者たちは外貌の記号に性格を依存し、芝居に幅のない彼らの狭間で細野晴臣は挙動不審に陥る。
disjunctive

高倉健は物語秩序を統べる加藤登紀子の垂れ目の戦慄すべき包摂力に依存している。大原麗子・カラオケ狂の美里英二・佐藤慶はこの公害の殉教者たちである。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)ぽんしゅう[*] けにろん[*]

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