[コメント] 本陣殺人事件(1975/日)
高林陽一が創りだす明と暗の妙味。陽炎立つ葬儀のまばゆさと、春雪に見舞われた婚礼の薄暗さが名門一柳家の運命を象徴して哀れ。逆光に輝く水しぶき、琴の弦、そして鈴(高沢順子)の瞳のカットバックに、本陣の旧家に秘められた情念を感じる。
(ぽんしゅう)
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