[コメント] 狩人の夜(1955/米)
悪につての恐ろしさと罪深さが、子供に噛んで含んで聞かせるごとく、まるで光と影を駆使した紙芝居のように綴られる。光と影は「正義」と「悪」の隠喩であるとともに、「意志」と「動作」の、つまりは映画におけるサスペンス描写の原点であることも実証している。
それにしても、まるで水底にしつらえられた彫像のような女体が、生のなごりを誇るかのように髪をなびかせるショットの神々しいこと。こんな美しい死体を、いまだかつて見たことがない。そして、この作品に決して必要なショットではないという点でも度肝を抜かされる。
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